須田さんの「人間宣言」は、次のように要約できると思います。
本来の自分(「人間須田亜香里」)が嫌いだった。
↓
アイドルとなったときに、何事も全力で、鉄人で、いつも笑顔を絶やさない、という理想のアイドル像(「アイドル須田亜香里」)を作った。
↓
総選挙18位をきっかけに、「アイドル須田亜香里」は剥がれ落ちてしまった。
↓
これからは、自分の考えや感情を素直に出した「人間須田亜香里」としてアイドルをやってゆく。
では、現在の彼女は、それまでの「アイドル須田亜香里」から変わってしまったのでしょうか?
…実は、あまり変わりはありませんでした。
握手会に行けば、須田さんは、あいかわらず一人一人のファンを楽しませようと全力です。
彼女は、ブログにこう書いています。
「握手会っていうのは
どなたにも必ず二回目があるものではないし、
何かのきっかけ次第では
もう二度と会えないかもしれないことだってあります。
こうやって考えると
握手会ってなんて壮絶な
一か八かの瞬間なのだろう。って思うけど
だからこそ
その方にとっても私にとっても
今しかないその瞬間に懸けられるんだと思う♪」
公演でも全力で踊っています(少し前にも「チキンLINE」チームEバージョンのセンターとして、キレキレのダンスを見せてくれました。)。
ファンの特徴を「ダスノート」に記入して覚えるという陰の努力も続け、「ダスノート」は、2015年末時点で11冊に達しました。
須田さんにしかできない独自の発想でファンを楽しませようとする姿勢も健在です。
一例をあげると、2015年10月、23歳最後の日に、アメーバブログで、ファンに対し、須田さんに対してプロポーズをするよう頼みました。
ところが、彼女は、11月の生誕祭で、「一人の人を特別に選ぶことは全ての方を幸せにできないと思う」という理由で、ブログのコメント欄に集まった約2400のプロポーズを全部断りました。
しかし、彼女は、プロポーズをしたファンを対象に、SKE48 CAFEでイベントを開き、参加したファンに手料理を振る舞って、ファンに対する感謝の気持ちを、形で表現しました。
須田さん自身も対談で「人間宣言」について、こう語っています。
「須田 ファンの人は、「今までのあかりんじゃなくなるの?」って心配してるけど、「いやいや、今まで(アイドル須田亜香里を)操縦していた人(=人間須田亜香里)が怠けものに見えますか?」って。
だから安心して応援して欲しいです(笑)
記者 ダメ人間だったら、あのアイドル須田亜香里を操縦できないですよ。
須田 私もそう思ってます。」
人間宣言の前後であまり変わらなかった、ということは、SKE48のメンバーから見ても同様だったようです。
例えば、松井玲奈さんは、9月1日(「人間宣言」の約3カ月後、自身のSKE48卒業直前)のオフィシャルブログで、須田さんについて次のように書いています。
「私にとってあかりんは、ライバルではなく憧れです。
彼女のプロ意識の高さには私は毎回驚かされていたし、私には真似できないなと思っていました。
だからあかりんが追いつきたいと思っていたと話してくれて、私はびっくりです。
不思議だよね。私もあかりんのこと追いかけていたのに。」
また、惣田紗莉渚さんも、須田さんとの対談で、「アイドル須田亜香里」と「人間須田亜香里」とは、「そこまですごい違いがあるわけでもないんですよ。根本は一緒なんです。」と答えています。
須田さんは、今日もまた、ファンを楽しませようと全力投球・一切手抜きなしの姿勢を貫いていることでしょう。
それは「過去」においても、「現在」においても、彼女の本質だと思います。
では、「未来」はどうなるのでしょう。
それは、6月18日に開票される、選抜総選挙が大きな鍵を握っていると思います。
もう一度、あのステージであかりんの笑顔を、一緒に見ませんか?
Part 13 へ続く