須田さんの快進撃は、2017年後半になっても止まりません。
豊橋警察署の一日警察署長を務めたり、「国際日本文化研究センター」の井上章一教授とのトークショーがあったりと、活躍の幅が広がっていきます。
そして、2017年11月から地元名古屋のメ~テレ朝の番組『ドデスカ!』放送初回(11月19日)でも共演者とスタッフを驚かせます。【1】
この日、スタジオでは須田さんが担当するVTR振りや、外のお天気中継への呼びかけコメントが“カンペ”に記され、カメラの前に出されていました。しかし、彼女は自分なりに単語や言い回しをアレンジし、しかも一度も噛むことなく、コメントを言い切りました。
昔から須田さんを見ていたファンの中には、彼女が短く的確なコメントを連発することができたことに驚く人もいました。しかし、その背景には、長い長い努力の継続があったのでしょう。
また、2017年12月10日、AKB48グループ「紅白対抗歌合戦」が開催され、須田さんは、SKE48の一員として,名古屋のアイドルグループ「チームしゃちほこ」と共演しました。しかも何と、ただの共演ではありませんでした。
SKE48とチームしゃちほこは、合同のユニットで出演しましたが、須田さんは、ピンク色の衣装を着て出演しました。このピンク色は、チームしゃちほこで、体調不良のために卒業したメンバーの色でした。当然ながら、チームしゃちほこのファンからの反発が予想される、リスクの高い出演です。
しかし、彼女はチームしゃちほこ「抱きしめてアンセム」などのパフォーマンスを無事にやり遂げ、その日の日記にこう書いています。【2】
「初め、私がピンク色の衣装を着ると聞いた時は驚きました。
他のSKEメンバーより目立つ位置ということももちろん驚きでしたが
それ以上に大切なポジションということを
私なりに理解させてもらっていたからこそ戸惑いました。
チームしゃちほこのメンバーやファンの方に
申し訳ないことをしてしまうんじゃないかって思っていました。」
しかし、彼女は、今回の演出を担当したきくちPに説得され、本番に臨みます。
「落ちサビで柚姫ちゃん(大黒柚姫ちゃん)が寄り添ってくれた時、
そしてさらに抱きしめる手に力を入れなおしてくれた瞬間には
自分でも説明できない気持ちが込み上げてきました。」
そして、チームしゃちほこのファンの方々にも気配りを忘れませんでした。
「*チームしゃちほこを愛する皆様へ*
大切な曲をお借りして 色々な想いにさせてしまったと思います。
でもどんな形の想いであろうと
それは皆様のチームしゃちほこへの愛だと思います。
それだけ愛せるアイドルを
自分が見つけて出逢って
応援しているということに
これからも誇りを持っていてください。
チームしゃちほこメンバーも スタッフの皆様も
本当に優しさに溢れている方ばかりで
私は一言一言に救われました。
だからファンの皆様も一緒に これからも最高のチームでいてください!
本当にありがとうございました!」
さらに、2017年12月24日放送「サンデー・ジャポン」では、須田さんは、スタジオゲストとして出演し、AKB48グループの恋愛禁止ルールについてこのような発言をしました。【3】
須田「AKBグループで言うと、そのスキャンダルの処分はいろいろあって、週刊誌に撮られただけでクビになる人もいれば、処分を受けることによって活動を続けることが許される人もいる一方で、表立った処分を全く受けない人もいるんです。
で、この処分の基準があいまいになると、それは内部にいる人も、外にいる人にとって、そのファンの人とかも、その不信感を抱かざるを得ないから、それは駄目だなって思います」
「ちょっと怒っているんですけど。
だってその(恋愛禁止)ルールをやぶったりとか、週刊誌に撮られることによって、メディアに取り上げられるじゃないですか。
それで注目度が上がると、AKBグループはどうせみんな恋愛してるんじゃないかって思われたりするんです。で、真面目にやってる人もいるんだよってことを私は知ってほしくて。」
テリー伊藤さんが「恋愛はさ、いいじゃないしたって」と言ったのに対し、須田さんは、
「恋愛はしちゃ駄目って言われている。ルールなんです」
と切り返し、さらに、太田光さん(爆笑問題・司会)が「別に恋愛は禁止じゃない。秋元康が禁止した覚えはないって言ってたよ」と突っ込むと、須田さんは、
「それは都合が良過ぎるなって思いました」
と返して、出演者の笑いを誘いました。
正論を、的確な長さの言葉で述べる須田さんの態度は、多くの視聴者から好感を持って迎えられました。
進化を遂げるアイドル・須田亜香里に、さらに注目が集まってゆきます。
Part22 へ続く